上映から30年経った今でも人気の映画『人生は長く静かな河』のあらすじと名ゼリフ3選!

裏切られた女の報復が始まる!

皆さんは、「不倫」というと、どのようなイメージをお持ちですか?

とにかく不倫は良くない!

と言う意見の方がほとんどなのではないでしょうか。

フランス映画を見ていると、不倫は「普通の恋愛」として扱われていることが多く、そこには倫理に背くという考えはありません。

しかし、どんな形であれ、相手を尊重する気持ちがない恋愛は恐ろしい結末を迎えることも……

不倫カップルの恋愛が、全く関係のない二家族の人生が大きく変わってしまう姿を描いた映画『人生は長く静かな河(原題:La vie est un long fleuve tranquille)』

こんにちは!カタクリです!

1988年に上映された本作品は、「真実に直面した時に、人はどのように生きていくか」をコミカルに描き、フランスで大ヒットしました!

翌年のセザール賞では、最優秀デビュー賞、最優秀脚本賞、最優秀有望女優賞、最優秀助演女優賞の4冠に輝いており、2021年現在でもフランス国内でカルト的人気があります!

今や「お騒がせおじさん」ブノア・マジメル(Benoît Magimel)のデビュー作。14歳のブノア、美少年です!

早速映画のあらすじと一緒に、フランス人の価値観を反映する劇中の名ゼリフ3選をご紹介します。

親子とは?恋愛とは?を問う、映画『人生は長く静かな河』のあらすじ

フランス北部に位置する、どこかどんよりとした小さな町バポーム(Bapaume)。

この町の外れには、自動車が突然ドカンと爆発する事件が頻発する低所得地域があります。

ここにドーンと立ち並ぶ市営団地の一部屋で、6人の子ども達とともにグロゼイユ(Groseille)夫婦が暮らしていました。

夫婦ともに生活保護で暮らしており、長男は刑務所から出たばかりでふらふらする毎日。

長女は派手な格好で夜な夜な外に出かけ、次男は学校をドロップアウト。

その中で一番頭が良かった12歳のモモ(Momo)は、弟たちの面倒をみながら家族の中心的存在でした。

一方、バポームの中心部を挟んで反対側には、一軒家が立ち並ぶシーンと静まり返った高級住宅地があります。

この地区に住んでいるル=ケノワ家は、典型的なカトリック教徒のお金持ち。

父親はフランス電力のフランス北部局長を務めるエリートで、母親は教会の慈善活動に熱心な専業主婦。

彼らの5人の子どもたちは、カトリック系の私立学校に通い、何不自由なく平穏に暮らしています。

唯一、いつも家族の中でゴタゴタを起こしていたのは、12歳になるベルナデット(Bernadette)でした。

こんな全く接点のないこの二家族に、ある人物から「手紙」が届きます。

差出人のジョセット(Josette)町の産婦人科病院に務める看護師。

産婦人科病院の責任者マヴィアル医師(Mavial)の15年来の愛人であったジョセットは、ある事件をきっかけに医師の裏切りを知り、メラメラと復讐心に燃えていました。

そして、12年前に起こった「ある事件」を告白するため、彼女は二家族に手紙を出したのですが……

フランス映画史上に残るカルトシーン「電気会社のコントロール」をぜひご覧ください!

フランス人だったら知っている?!劇中の名ゼリフ3選!

これから映画を見る人がより楽しんでいただけるように、劇中の名セリフをご紹介します。

30歳以上のフランス人におなじみのフレーズばかりです!日本人の私たちからすると「?」ですが、これがフランスのエスプリ!

月曜日は、ラヴィオリよ!

C’est lundi, c’est ravioles !

月曜日は、ラヴィオリよ!

出典:映画『人生は長く静かな河』

劇中の数あるセリフのか中で、最も有名なのがこの「C’est lundi, c’est ravioles !」

ラヴィオリといえば、フランスの学校給食の代表メニュー。

安い缶詰のラヴィオリを使っているところが多いのですが、フランスの子どもたちは結構好きなんです!

そして、キリスト教徒は伝統的に食事を習慣化する文化があります。

例えば、木曜日の子牛のレバー、日曜日は鶏肉料理、などです!

そんな「ラヴィオリ=安物の食べ物」を、何もかも完璧に見える敬虔なキリスト教徒であるル=ケノワ家が「伝統的な食の習慣を守りつつ、現代的な食べ物であるラヴィオリを毎週月曜日に食べていますよ!私たちって結構イケてるでしょ?」というニュアンスで「C’est lundi, c’est ravioles !」と自慢げに言っているのが、フランス人の笑いのツボなんです!

あの女……あの女……

La salope…… la salope……

あの女……あの女……

出典:映画『人生は長く静かな河』

ジョセットの「報復」を手紙で知った瞬間のマヴィアル医師のセリフ。

日本語では「あばずれ女」と訳される「salope」

女性に対する失礼な言葉ですが、フランス人は本当によく使います。

「la salope」というたった一文字を何度も繰り返すことで、マヴィアル医師の絶望を見事に表しました

「いかん、わしの人生、完全に終わりじゃ」感が出ている「salope」の言い方に、人の不幸好きなフランス人が大爆笑!

キリストが戻ってくる、キリストが戻ってくる

Jésus reviens, Jésus reviens……

キリストが戻ってくる、キリストが戻ってくる……

出典:映画『人生は長く静かな河』

教会の慈善イベント内で神父により歌われた曲「Jésus reviens」。

80年代から90年代に人気を博した俳優パトリック・ブシテ(Patrick Bouchitey)が、見事にどこにでもいるイベントに燃えちゃう神父を熱演。

本作品のために書かれたであるこの曲は、フランス人で知らない人がいないほど有名です!

フランス人の友人曰く「いやぁ、この曲、ダサすぎて最高だわ!」

まとめ

フランスの時事週刊誌「マリアンヌ(Marianne)」の2021年8月の記事では「夏に見るべきフランスの6本のカルト映画」に、また2021年11月の女性雑誌「エル(ELLE)」では「人生で一度は見るべき60本の映画」に選ばれた映画『人生は長く静かな河』。

「不倫」「乳児入れ替え」「家族の価値観の崩壊」など、重くなりがちなストーリーですが、フランス人ならではの「皮肉たっぷりコメディー」で描いている点が人気の理由と言えるでしょう。

80年代のフランス映画は、タブー知らず!本当に最高です!

フランス語の学習だけでなく、フランス社会を知る上でも勉強になるオススメ映画の一つです。

おまけ

映画の最後で、ジョセットが勝ち誇ったかのように海を眺めているシーン。

背景にラジオから流れる曲が1966年に発表された、ミレイユ・マチュー(Mireille Mathieu)「Paris en Colère」

もともとは仏米合作映画『パリは燃えている(Paris brûle-t-il)』に使われた曲ですが、本作品『人生は長く静かな河』のラストと最高の組み合わせになっています。

1947年生まれのミレイユは、あのエデット・ピアフ(Édith Piaf)に見いだされた歌手。

2021年で75歳になった現在も現役で活躍しているんです!

今では貴重な、昔ながら歌い方をする「シャンソン歌手」の一人です。

歌詞がとても聞きやすいので、フランス語の勉強にも最適!

この記事を読んだ人が読んでる関連記事

  1. フランス映画『マルセルの夏』のあらすじと20世紀初頭のフランス社会問題とは

  2. きれいなフランス語発音を独学で習得する方法とは?

  3. フランス語を学ぶと日常にあふれるフランス語を理解できるようになる!

  4. フランス映画『ココ・アヴァン・シャネル』のあらすじとココの名台詞

  5. フランス語学習の初心者が発音をマスターするのに役立つ入門書

  6. 仏検2級は独学でも合格できる!勉強時間を縮める効率よい勉強法とは?

  7. 映画『フィフス・エレメント』のあらすじ、キャストと見どころ

  8. フランス語で手帳をつけてみる

    手帳をフランス語でつけるとフランス語力アップに役立つって本当?手帳の活用術

  9. フランス語学留学してフランス語を上達できる人の特徴とは

  10. フランス映画『コーラス(Les Choristes)』のあらすじ、登場人物と感想

  11. フランス映画『BPM ビート・パー・ミニット』のあらすじと感想

  12. スペインの町並み

    フランス語を勉強し始めたきっかけはスペイン旅行!?

  13. ドキュメンタリー映画『ディオールと私』のあらすじと基本ファッション用語

  14. フランス映画『おとなの恋の測り方』のあらすじと見どころ

  15. メガネをかけて語学の勉強をする

    フランス語をアラフォーから再勉強して良かったこと

  1. 映画『ヤマカシ』のあらすじと、パリ郊外発!世界的に人気のスポー…

  2. ジャン・ポール・ベルモンドの魅力と絶対に見ておくべきおすすめの…

  3. 伝説のコメディ映画『大進撃』のあらすじと、名場面『Tea For Two』…

  4. 上映から30年経った今でも人気の映画『人生は長く静かな河』のあら…

  5. フランス語中級単語帳のおすすめは?仏検準2級3級4級合格対策に…

  6. リルティ監督作品『ヒポクラテスの子供達』のあらすじと、映画を理…

  7. フランス語映画を使った勉強法はおすすめ?リスニング教材学習とし…

  8. リヴェット監督作品『パリでかくれんぼ』のあらすじとミュージカル…

  9. フランス人が日本のことを好きなのはなぜ?アニメや漫画以外の魅力…

  10. フランス語で「ありがとうございます」は?丁寧な表現と友達へのカ…

  1. 大学受験における効率的なフランス語単語の習得方法

  2. フランス語を楽しく学ぼう!勉強のモチベーションを維持するコツ

  3. フランスに語学留学すると本当にフランス語は身につくのか!?

  4. フランス人の恋人ときちんと会話するために必要とされることとは?

  5. 仏検1級・準1級の効果的なリスニング対策勉強法

  6. フランス留学で気をつけるべきこと

  7. フランス語の単語力を楽しみながらアップさせる方法!

  8. 留学前に日本でフランス語の会話力を高める方法

  9. フランス語力を伸ばすために海外留学前に日本で学習しておくべきこ…

  10. 仏検に合格するためにフランス語のリスニング力を向上させる方法

ブログランキング