※当ブログにはプロモーションを含みますが、記事内容は公平さを心がけています。
フランス人が作った「アメリカン・ラブコメ」の傑作!
この記事では、2013年にフランスで上映された映画『恋のときめき乱気流(原題:Amour et Turbulences)』をご紹介します!
フランソワ・オゾン(François Ozon)やクリストフ・オノレ(Christophe Honoré)などの超有名監督の作品に出演しているリュディヴィーヌ・サニエ(Ludivine Sagnier)と、本作品でのセルフパロディが注目を集めた「Monsieur BOBO-Playboy」こと、お騒がせ俳優ニコラス・ブドス(Nicolas Bedos)の共演で話題となった映画『恋のときめき乱気流』。
この大ヒット映画のあらすじと一緒に、本作品の監督でありフランスでカルト的人気を博したデュオ「ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュ(La Chanson du Dimanche)」のメンバーであるアレクサンドル・カスタネッティについてみていきましょう!
※当ブログにはプロモーションを含みますが、記事内容は公平さを心がけています。
アメリカン・ラブコメ好きの監督が描いた映画『恋のときめき乱気流』のあらすじ
ニューヨークでの展示会を終えた彫刻家のジュリー(Julie)と、出張でニューヨークに来ていたアントワーヌ(Antoine)。
その日の朝、ジュリーは借りていたアパートを元の状態に戻すため部屋中に貼り付けた覚書を見ながら、アントワーヌは泊まっていた高層ホテルで一夜を共にした二人の女性を急かせながら、パリに戻るための準備でバタバタと大忙し。
タクシーでKFJ空港に到着すると、エコノミー席が満席になったことを理由に、ビジネスクラスにアップグレードされたジュリーは大喜びで搭乗。
一方、先日のパーティーで二日酔いのアントワーヌは、ギリギリで空港に到着し、なんとか飛行機に乗り込むことに成功。
そんな二人が、機内で隣り合わせになり、顔を見合わせ驚きます。
なんとジュリーとアントワーヌは、3年前に「ドロドロの酷い別れ方」をした元恋人同士だったのです!
この3年間、数々の女性と浮名を流しつつもジュリーの事をひと時も忘れることができなかったアントワーヌは、「あの時」の誤解を解くために何とか話そうとしますが、思いがけない再会で、ジュリーに「あの時」の悪夢が蘇ります。
出会った時からとても魅力的だったアントワーヌは「パリ中の女性と寝た!」と噂されるほどのプレーボーイで、彼の周りには常に女性が群がっていました。
そんなアントワーヌの数々の浮気疑惑や「ある事件」のことで心がボロボロになったジュリーは、彼の変わらないチャラチャラした態度に釘を刺すように、その週の土曜日に弁護士のフランク(Franck)と結婚式を挙げること告げます。
この告白にがっかりしたアントワーヌは、一旦席を離れ、彼の気持ちを知り尽くしている親友のユーゴ(Hugo)に泣きの電話を入れることに。
事情を聞いたユーゴは、過激なアドバイスを加えつつ「パリに着くまでの7時間のフライト中に、再度彼女を落とせ!」と言い放ちます。
果たして、アントワーヌは7時間の間にジュリーの心を取り戻せるのか!?
マルチに活躍する映画監督アレクサンドル・カスタネッティ
ここでは、映画『恋のときめき乱気流』の監督アレクサンドル・カスタネッティ、通称アレク(Alec)に注目してみましょう。
日本で紹介されている作品は、本作品と2014年に公開された映画『アルカンディアス:テオと魔法の指輪(原題:Le Grimoire d'Arkandias)』の2作のみなので、この記事で初めて彼の名前を知る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
フランスでは、人気バンデシネが原作の映画『Tamara1,2(日本未公開)』や、『La Colle(日本未公開)』と次々にヒット作を生み出している人気コメディー映画監督の一人です。
そんなアレクは映画監督の顔の他に、2000年前後にフランスの若者を中心に人気を博したデュオバンド「ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュ」のシンセサイザー兼ヴォーカルという顔も持ち合わせています。
ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュとは?
IT関連のエリート大学在籍時代に趣味で友達と始めた音楽活動を始め、2007年、元同級生だったクレモン・マルシャン(Clément Marchand)と共に、バンド「ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュ」を結成。
バンド名は、その週に起こった時事ネタをユーモアたっぷりに、そして覚えやすいメロディーで歌った動画を、毎週日曜日にネットに公開していたことに由来します。
「動画サービス」にアマチュアミュージシャンが投稿するのが珍しかった時代、得意のIT知識を生かしたこの活動は、若者の間で瞬く間に知られるようになります。
記念すべき第一回目の放送はこちらです!
人気バンドへの転機
ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュ結成前は、クレモンは数学教師として、アレクは脚本家そして映画監督としての道を歩んでいました。
アレクが携わったテレビドラマシリーズ『Les Invincibles』が、2010年、ARTE(独仏共同放送局)放送。
その挿入歌にラ・シャンソン・デュ・ディマンシュの曲を使っていたことから、幅広い年齢層に知られるようになります。
ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュの休止と復活
人気が出てからは数枚のアルバムを発表し、コンサートでフランス全国を回るなどの大活躍を見せていましたが、2012年にラ・シャンソン・デュ・ディマンシュは突然「活動休止」してしまいます。
これが最終回の模様です。
しかし、世間が彼らの存在を忘れた頃、約8年ぶりに突然動画アップ。
1回目のフランスでのロックダウン中に挙げられた動画は、なんと第一回目の放送と同じ曲「Bonne Humeur」!
長年のファンを大変驚かせました。
まとめ
フランスでカルト的人気を誇るデュオバンド「ラ・シャンソン・デュ・ディマンシュ」のヴォーカル、アレクサンドル・カスタネッティが監督し大ヒットとなった2013年にフランスで上映された『恋のときめき乱気流』。
比較的難しい作品にばかり出演していたリュディヴィーヌ・サニエの初ラブコメ作品に加え、ニコラス・ブドスが見事に「ステレオタイプのフランス男」を演じたことで大ヒットしました。
「密室」というシチュエーションをうまく使い、うまくストーリーが作り込まれたラブコメディーになっています。
監督のインタビューでは、本作品を制作するに当たる思いが語られていますので、合わせてご覧いただくと、より映画『恋のときめき乱気流』を面白く観ることができるでしょう。
フランス語字幕を選択できるので、フランス語初級の方も辞書を片手に楽しめます。
アメリカン・ラブコメ全盛期世代の監督ならではの「こだわり」が、随所にちりばめられている映画『恋のときめき乱気流』。
特にアレクと同世代の30代と40代の方には必見の映画です!
フランス・パリ在住の、気分は二十歳の双子座。
趣味はヨーロッパ圏内を愛犬と散歩することと、カフェテラスでのイケメンウォッチング。
パリ市内の美術館ではルーブル美術館、オルセー美術館とポンピドーセンターがお気に入り!
好きな映画は70代80年代のフレンチ・コメディ。
オススメや好きな作品は詳しいプロフィールで紹介しています。