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言語学習は続けることが大事だとよく言われます。
しかし、言語学習は楽しいことばかりではありません。
新しい単語を覚えたり、文法書の説明を読んだりすることが必要で、なかなか思うように上達しないように感じて、挫折感を覚えることもあるかもしれません。
そんな時には、難しい教材ではなくて、「漫画で楽しくフランス語学習を続ける方法があればいいのに……」と思うことはありませんか?
実は、そんな方法があるのです!
この記事では、漫画『ベルサイユのばら』に出てくる名シーンと共に、簡単に楽しくフランス語を学ぶのに役立つ書籍をご紹介いたします。
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漫画『ベルサイユのばら』の紹介
こんにちは!アリスです。
『ベルサイユのばら』という漫画をご存知でしょうか?
『ベルサイユのばら』は、1972年から1973年にかけて連載され、大変人気のあった日本の漫画作品です。
フランス革命前から革命前期のベルサイユを舞台に、男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットを中心とした人間模様を描く、史実をもとにしたフィクション作品です。
王妃マリー・アントワネットは実在するフランスの王妃です。
漫画の中では、世界史上重要な事件であるフランス革命前後の出来事が描かれています。
皆さんの中には、『ベルサイユのばら』を愛読していたという方もおられるかもしれません。
もしかしたら、それがきっかけでフランスやフランス語に興味を持ったという方もおられるのではないでしょうか。
この作品を原作とした宝塚歌劇団のミュージカル作品『ベルサイユのばら』も有名です。
『ベルサイユのばら』は、フィクションですが、かなり史実に忠実に描かれていますので、フランスの歴史や文化に接する良い機会になるかもしれません。
この機会に『ベルサイユのばら』に触れてみるのはいかがでしょうか。
『「ベルサイユのばら」で学ぶフランス語』がフランス語学習の初心者にお勧めする理由
『「ベルサイユのばら」で学ぶフランス語』(池田理代子・平野隆文・友重山桃著)は、漫画『ベルサイユのばら』の登場人物の名セリフを使って、初級のフランス語を解説しています。
『「ベルサイユのばら」で学ぶフランス語』の内容と構成
はじめに、フランス語のアルファベット発音の基礎が簡単に紹介されています。
本の構成は、下記のように25章に分かれています。
【目次】
本書に寄せて 池田理代子
はじめに(平野隆文)
フランス語の基本1. あいさつ/「こんばんは」
2. 初対面のあいさつ/「お目にかかれて光栄でございます」
3. le,la,les/「理由はわかっている! 」
4. un,une,des/「わたしは女だ」
5. mon,ton,notre,votre/「オスカル! わしのむすこだ」
6. 「私は~です」/「わたしは……フランス王太子妃! 」
7. 自己紹介/「おれはベルナール・シャトレ。パリの新聞記者だ」
8. 別れのあいさつ/「では、またあとで会おう! 」
9. 愛情表現/「愛しています、フェルゼン! ! 」
10. おわび表現/「もうしわけありませんでした、父上……」
11. 否定文/「これはわたしの意志ではありません! ! 」
12. 疑問文の作り方/「あなたはバラの花びらをたべるのですか?」
13. 疑問文「何を」「何が」/なにをしている! ?わたしの部屋で……」
14. 疑問文「いつ」「どこで」「どのように」「なぜ」「いくつ」/「なぜすぐに わたしのところにもどってこなかった」
15. 疑問文「だれが」「だれを」/「あなたのおかあさまはどんなかた?ロザリーさん」
16. 命令文/「名まえを名のられい! 」
17. 感嘆文/「あ……なんてすてきなの! 」
18. C'estと動詞avoir/「事故ですっ! ! 」
19. 複合過去/「ひと晩中おきていたのか……?」
20. 近接過去、国名・地名/「フェルゼン伯がゆうべ……スウェーデンに帰国いたしました」
21. 半過去/「知らなかった……知らなかった! 」
22. 近い未来/「わたしローズ・ベルタンの店ではたらくのよ、あしたから! 」
それぞれの章の初めに、漫画『ベルサイユのばら』の一場面が描かれます。
その場面に使われているフランス語のセリフについて、わかりやすい解説がついています。
挨拶や自己紹介といった初歩的な場面から、複合過去や半過去といった文法事項まで扱われています。
本書の巻末には、『ベルサイユのばら』からとられた単語集やこぼれ話が載せられていますので、コラムとして読むのも楽しいです。
フランス語学習の初心者に『「ベルサイユのばら」で学ぶフランス語』をお勧めする理由
この書籍をフランス語学習の初心者にお勧めする最大の理由は、「楽しく読める」ということです。
文法用語は使われていますが、説明が難しすぎないよう工夫されています。
難しい説明よりも、例文がたくさん紹介されているので、どのような場面で使うのかがよくわかります。
その例文の多くが漫画の登場人物のセリフから取られています。
さらに、ステキなイラストがついているので、フランス語の勉強をしているというよりも、漫画を読んでいるうちに、フランス語が学べるという感覚です。
『ベルサイユのばら』が大好きだという方は、楽しくフランス語を勉強できる一冊に違いありません。
一度も読んだことがないという方でも、フランス語を少しでも学習している方なら、とても楽しくフランス語の復習ができるでしょう。
この本では、自己紹介、否定文、疑問文、命令文、感嘆文、過去形や未来形といった初級フランス語文法が網羅されているからです。
フランス語学習を楽しく続けていく助けになるでしょう。
こちらの書籍は、単行本としてだけではなく、電子書籍の形でも購入できるようです。
フランス語で見る『ベルサイユのばら』の名シーン
本書の中から、『ベルサイユのばら』の名シーンをひとつご紹介しましょう。
漫画の中に、徐々に孤立を深めていく王妃マリー・アントワネットの苦悩が描かれるシーンがあります。
「ル・シャルルはフェルゼンの子に違いない」といったいわれなき中傷を、身内であるルイ16世の弟アルトア伯やプロヴァンス伯がしていることを知る場面です。
敵は平民だけでなく、身内にもいたことを知り、ショックを受けるアントワネットのセリフが紹介されています。
「し…知らなかった…知らなかった!わたくしの敵は平民だけじゃなかった…お…お!」
この前半部分をフランス語に訳すと、≪Je…Je ne savais pas…Je ne savais pas!≫となります。
この例文では、フランス語文法の説明として、『知る』という動詞≪savoir≫の「半過去」が使われていることが説明されています。
半過去とは、すでに始まっているが、まだ終わってはいない(未完了の)行為や状況を表します。
こうしたフランス語ならではの文法の用法も、イラストやストーリーがついていることで、頭に入りやすくなると思われませんか。
まとめ
この記事では、有名な漫画『ベルサイユのばら』を教材にフランス語を学べる書籍を一冊ご紹介しました。
『ベルばら』ファンの方はもちろん、一度も読んだことがないという方にも楽しく読んでいただけるでしょう。
いろいろな工夫をしながら、これからも楽しくフランス語学習を続けていきましょう。
慶應義塾大学文学部出身|英語教師・日本語教師
趣味は旅行とカフェでゆっくり過ごすこと。
座右の銘は「どの雲にも銀の裏地がついている」。
どんなに辛い状況でも、その先には明るい光が待っていると思うと「もう一歩先に進もう」と思えます。
フランス語を勉強し始めたきっかけについては、詳しいプロフィールでご紹介しています。