※当ブログにはプロモーションを含みますが、記事内容は公平さを心がけています。
いつの世も、時代は目まぐるしく変わる!
2007年にAppleが米国でiPhoneを発売。
以来、時間と場所を選ばず情報にアクセスできるようになり、世界の流れが大きく変化していることを感じている人も多いのではないでしょうか?
SNSの普及で流行も次々に変化しています。
そんな2023年の今だからこそ見ていただきたいのが、2011年に世界中で大ヒットしたフランス映画『アーティスト(原題:The Artist)』です。
映画の舞台は1927年から1932年までのハリウッド。
サイレント映画から当時の最新テクノロジーであったトーキー映画へかわりゆく過程を、往年のスターであるジョージ(George)と新人女優ペピー(Peppy)を通して描いています。
そんな本作品は、翌年の米国アカデミー賞でフランス映画として初めて5部門を受賞し大ヒットしました。
それでは早速、世界中を魅了したフランス映画『アーティスト』のあらすじと、アカデミー主演男優賞を受賞したジャン・デュジャルダン(Jean Dujardin)について紹介します。
※当ブログにはプロモーションを含みますが、記事内容は公平さを心がけています。
変わるのは時代か、それとも私たちなのか?映画『アーティスト』のあらすじ
1927年、サイレント映画全盛期のハリウッド。
この日は、大スター俳優ジョージ・ヴァレンティン(George Valentin)の最新作がプレミア上映されていました。
映画館の前には新聞記者、カメラマン、そしてサインをもらおうとファンが押し寄せていました。
ジョージの大ファンであった女優の卵ペピー・ミラー(Peppy Miller)も、その人混みの一人。
後日、新しい映画の撮影現場に入ったジョージは、エキストラとして参加していたペピーと再会します。
撮影後、ジョージは「もしも女優になるなら、何か他の人が持っていないものがあったほうがいい」と言いながら、ペピーの右の口元にホクロを描いてあげます。
ひかれあうようになった国民的大スターと駆け出しの女優なのですが……
米国アカデミー主演男優賞を受賞したジャン・デュジャルダン
映画史に残る映画『アーティスト』は、フランス映画として初めて米国アカデミー賞の作品賞、監督賞など5部門の栄冠に輝きました。
ここでは、フランス人なら知らない人はいない超人気俳優のジャン・デュジャルダンが、スターになるきっかけから、米国アカデミー主演男優賞(以下、オスカー賞)を受賞後をみていきましょう。
お茶の間のアイドル、ジャン・デュジャルダン
二十歳頃から友達と一緒にスタンドアップ・コメディアンとして小さな舞台に立ち始めたジャン・デュジャルダン。
その活躍がテレビプロデューサーの目に留まり、ミニドラマシリーズ『Un gars, une fille』の主人公に抜擢。
1999年から2003年まで続く大ヒットシリーズになります。
コメディ映画俳優としての成功
2002年から脇役として映画に出演していたジャン・デュジャルダン。
2005年、スタンドアップ・コメディアン時代に作ったキャラクター、サーファーを夢見る陸サーファーのブリス・ド・ニース(Brice de Nice)が映画化。
『OSS』から『アーティスト』へ
2006年、ジャン・デュジャルダンはミシェル・アザナヴィシウス(Michel Hazanavicius)監督とタッグをくみ、イギリス映画『007』のパロディ映画『OSS 117 私を愛したカフェオーレ(OSS 117: Le Caire nid d'espions、以下OSS)』に出演。
アザナヴィシウス監督のパートナーであるベレニス・ベジョ(Bérénice Bejo)をヒロインに迎えたこの作品もフランスで大ヒットし、2009年、2021年と続編が作られていきます。
そして2011年、ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、アザナヴィシウス監督の『OSS』トリオが挑戦したの映画、それが『アーティスト』でした。
オスカー賞受賞とその後
ハリウッドサイレント映画のオマージュとして制作された映画『アーティスト』は、本国フランス以上に米国で爆発的ヒットを記録。
そして、今までフランスの名優が受賞しなかったオスカー賞に、ジャン・デュジャルダンが選ばれてしまうのです。
ところが、翌年に発表された映画『プレイヤー(Les Infidèles)』で、超浮気男を演じたジャン・デュジャルダンは
「オスカー賞を受賞した俳優が、こんな役を演じて恥ずかしくないのか!?」
と、酷評を受けてしまいます。
くしくも「フランス人初のオスカー賞俳優」という肩書がプレッシャーとなり、ジャン・デュジャルダンは一時的に映画界から離れてしまいます。
フランス人俳優としての活躍
その後、ハリウッド映画にも何本か出演しますが、結果はパッとせず。
自分の道を模索するようにシリアス、スリラーなどいろいろなジャンルの映画に出演。
そして2016年、なんとあのブリス・ド・ニースとして『Brice 3 « ... parce que le 2, je l'ai cassé ! »)』で、コメディ映画に復活します。
もともと、アメリカ進出を考えていなかったジャン・デュジャルダンでしたが、改めて基本に戻り、フランス人としてフランス映画をもり立てる決意をしたそうです。
まとめ
サイレント映画からトーキー映画へ移り行く過程で、時代に翻弄された往年のスターと新人女優を描いた映画『アーティスト』。
フランス映画として初めて米国アカデミー賞5部門を受賞し、世界的に大ヒットした作品です。
セリフがない映画なので、フランス語にこだわることなく、誰でも楽しむことができます。
目まぐるしく変わる2023年の「今」だからこそ見るべきフランス映画の一つでしょう。
フランスで大人気の俳優ジャン・デュジャルダン。
・フランス映画『I Feel Good』のあらすじと、フランス最大の非営利団体「エマウス」とは
・フランス映画『オフィサー・アンド・スパイ』のあらすじと、ドレフュス事件のその後とは
フランス・パリ在住の、気分は二十歳の双子座。
趣味はヨーロッパ圏内を愛犬と散歩することと、カフェテラスでのイケメンウォッチング。
パリ市内の美術館ではルーブル美術館、オルセー美術館とポンピドーセンターがお気に入り!
好きな映画は70代80年代のフレンチ・コメディ。
オススメや好きな作品は詳しいプロフィールで紹介しています。