フランス映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のあらすじとロケ地

パリ・サクレクール寺院

フランス語学習において多くの方が躓くであろう「発音」や「聞き取り」を克服しようとしても、「参考書の問題はなかなかやる気がでない」、と困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、フランス映画を活用することです。

映画では何度でも同じ場面を繰り返し観ることができるので、真似をしやすく、同時にリスニング力も鍛えることができとても効果的です。

その中でも、発音と聞き取りのスキルアップのためにこそ観て頂きたいフランス映画として、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜(原題:La Môme)』をご紹介致します。

映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌』が観れる動画配信サービス

今すぐ『エディット・ピアフ〜愛の讃歌』を観たい方のために、動画配信サービス(VOD)の収録状況をお伝えします。

サービス名をクリックすると、各VODの公式サイトに移動できます。

サービス名 有無 無料期間 月額(税込)
TSUTAYA
DISCAS
30日 2,659円
U-NEXT 31日 2,189円
hulu 14日 1,026円
FODプレミアム 14日 977円
Amazon Prime Video 30日 500円
NETFLIX なし 880円
music.jp 30日 2,154円

『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のあらすじ

エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』は、フレンチシャンソン界において最も有名なシャンソンの女帝、エディット・ピアフ(Édith Piaf)という歌手の波乱万丈な人生を描いた伝記映画です。

エディット・ピアフは1915年、パリ・ベルヴィル(Paris, Belleville)地区の貧しい家庭に生まれ、47歳で癌により死去しましたが、世界的に人気を博し、現在でも彼女のレコードは売れ続けているというほどの、フランスを代表する伝説的な歌手の一人です。

フランス文化を知るという点においても、欠かせない人物の一人だと思います。

演じているマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)の演技が非常に繊細で、かつ大胆なため、歌唱シーンでは口の開け方、また舌の動き方まで見ることが出来るので、是非注目して観てみてください。

シャンソンがリスニング力を鍛えるのに効果的な理由とは

シャンソンが似合うフランスの海辺

シャンソンが似合うフランスの海辺

エディットのシャンソンの中でも、日本でも多くの歌手の方がカバーしている『愛の讃歌』は彼女の名前は知らずとも、「この曲は聞いたことがある」という方は多いのではないでしょうか。

シャンソンは正確な発音やアクセントが重要となるため、フランス語学習者にとっても学ぶことの多いジャンルです。

聞き取りのレベルを上げるには日常的にフランス語に触れることが何より重要ですが、いきなりラジオなどを聞くのはやはり難しいです。

専門的な単語や文法も多く、何よりもフランス人は喋るスピードが速い為、聞くこと自体が億劫になりかねません。

シャンソンであればゆっくりとしたペースの曲も多いため聞き取りやすい上、メロディーもあるので覚えやすいのです。

またこれを機に、映画の中で幼少期のエディットが歌っているように、フランス国家『La Marseillaise』を覚えるのも面白いかもしれません。

簡単なフレーズこそ印象的

この作品には、分かりやすくシンプルなセリフや表現が多く、聞き取りや真似がしやすいため、初心者の方にも取り組み易い作品かと感じました。

マレーネ・デートリッヒ(Marlene Dietrich)という女優が講演後のエディットに声をかけるシーンにおいて、彼女の言葉がとても印象的だったのでご紹介します。

”Votre voix est comme l'âme de Paris.”(あなたの声はパリの魂のようだ。)

出典:『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』

この様に、難しい単語を使わずともcomme(〜のような)以下の単語を変えるだけで、比較的簡単に表現の幅を広げることができます。

また、彼女は劇中で、エディットの歌によって心の旅ができたと言っています。

実際のセリフでは、"J'étais là-bas."(私はそこにいるようだった。)と言っているので、翻訳家の方のセンスが秀逸だった訳ですが、その様な違いに気がつけると、ますますフランス語が楽しくなると思います。

二人の交流シーンは、映画ではこのワンシーンのみですが、その友情はその後も長く続いたそうです。

エディット・ピアフにまつわるパリの名所

映画の中には、パリの各所が登場します。

「映画を見ながらパリに行った気分になれる」そんな名所をご紹介します。

エディットが生まれた下町のBelleville(20区)

Bellevilleは現在、パリの三大チャイナタウンの一つとして、アジア系のスーパーやレストランが点在しています。

パリ市内でも物価が安くコスパの良いお洒落なカフェやビストロがオープンしている近年注目のエリアでもあります。

エディットがコンサートを行ったL'Olympia劇場(9区)

オペラ地区というパリの中心にあり、現在も有名なアーティストの方がライブをするので、ライブ当日には劇場へと続く長い行列が観られます。

この辺りは観光客狙いのスリも多いので、劇場へ行かれる際は注意が必要です。

エディットが眠るPère Lachaise墓地(20区)

パリで一番大きな墓地で、彼女以外にもショパンやオスカー・ワイルドなど多くの著名な方が眠っており、観光地としても有名です。

エディットのお墓にはEPの金文字の元に大きな十字架が横たわり、愛の讃歌の一節である”Dieu réunit ceux qui s'aiment"(神は愛し合う者たちを結びつける)と綴られています。

まとめ

エディット・ピアフ役を演じたマリオン・コティヤールはフランスを代表する大女優です。

彼女はこの作品でアカデミー賞主演女優賞を獲得しているのですが、一度この映画を観た方ならば誰もが納得することでしょう。

圧倒的という言葉がふさわしいエディットの人生を、彼女がまさに圧倒的に演じられており、最後まで飽きることなく、時に聞き惚れ、涙し、余韻に浸るうちにエンドロールを迎える作品です。

伝記映画という枠を飛び出して、我々もピアフの人生を共に経験したかのような感覚を覚える素晴らしい作品です。

映画自体も素晴らしいのですが、この映画はシャンソンを活用したリスニング教材としても秀逸です。

発音と聞き取りはとにかく繰り返して聞く、そして真似をすることが何よりも肝心となりますので、シャンソンを中心に練習してみてはいかがでしょうか。

これまで聞き取れなかった単語や文章が、「聞き取れた」瞬間はとても嬉しいものですよね。

この作品を通して、皆さんのフランス語学習がより楽しいものとなりますことを願っております。

映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』が観れるビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス

2021年1月現在、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』を観れるVODサービスは下記になります。

サービス名をクリックすると、各VODの公式サイトに移動できます。

サービス名 有無 無料期間 月額(税込)
TSUTAYA
DISCAS
30日 2,659円
U-NEXT 31日 2,189円
FODプレミアム 14日 977円
Amazon Prime Video 30日 500円
music.jp 30日 2,154円

高速なネット環境がない場合は、TSUTAYAディスカスの宅配DVDレンタルをご利用するのがおすすめです。

TSUTAYA DISCAS公式サイトTSUTAYAのネットレンタルサービス

TSUTAYAディスカスはフランス映画のDVDが充実しているので、私自身大変重宝しています。

『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』の他にも、例えば、

  • 奇人たちの晩餐会
  • パリ、恋人たちの2日間
  • 美女と野獣(フランス実写版)
  • 最強のふたり
  • 大統領の料理人
  • レ・ミゼラブル

といった作品がDVDレンタルされています。

嬉しいことにTSUTAYAディスカスには30日間の無料トライアル期間があります。

ただ、解約のときに注意しないと料金が発生してしまうケースもあるので、興味のある方はこちらを一度チェックされることをオススメします

TSUTAYA DISCAS無料トライアルと注意点について

この記事を読んだ人が読んでる関連記事

  1. 劇団スプランディード

    フランス映画が苦手な人にもおすすめ!?フランスの国民的スター「ジェラール・ジュニョ」の魅力とは

  2. 世界の最後の日々

    フランス映画『世界の最後の日々』のあらすじと、世界が終わる前に一度は行ってみたい映画ロケ地をご紹介

  3. ムッシュ・カステラの恋

    セザール賞4部門受賞作『ムッシュ・カステラの恋』のあらすじと、フランス映画界最強のカップルとは

  4. フランス映画『BPM ビート・パー・ミニット』のあらすじと感想

  5. フランス語を独学で勉強するのは無理?陥りやすいスランプの克服法

  6. クロード・ミレール監督の映画『ある秘密』のあらすじと、原作者フィリップ・グランベール

  7. Paris - Notre-Dame de Paris

    Netflixドラマ『エミリー、パリへ行く』の第1話のあらすじとネタバレ

  8. 仏検準1級合格に必要なレベルとは?2級と準1級の難易度比較と違い

  9. シャチの調教師

    フランス映画『君と歩く世界』のあらすじとプーチン似のマティアス・スーナールツって誰?

  10. あの頃エッフェル塔の下で

    フランス映画『あの頃エッフェル塔の下で』のあらすじと、現代フランス映画界の最強「コンビ」

  11. 仏検2級の合格対策に通信教育は効果がある?

  12. ヌーヴェル・ヴァーグ運動から生まれた『勝手にしやがれ』

  13. バティニョールおじさん

    映画『バティニョールおじさん』のあらすじと、ストーリーを理解するのに役立つ「ヴィシー政権」とは

  14. Duolingoがフランス語学習アプリとして秀逸な理由と使い方

  15. フランス語映画を使った勉強法はおすすめ?リスニング教材学習として簡単?

  1. パリオリンピック開会式会場のセーヌ川ってどんな川?周辺の観光ス…

  2. フランス語の独学には東京外国語大学の言語モジュールがおすすめ!…

  3. あなたはまだ帰ってこない

    フランス映画『あなたはまだ帰ってこない』のあらすじと、デュラス…

  4. 裸足の季節

    フランス映画『裸足の季節』のあらすじと、デニズ・ガムゼ・エルギ…

  5. 『エミリー、パリに行く』シーズン1第10話(最終話)「まさかのキャ…

  6. 『エミリー、パリに行く』シーズン1第9話「アメリカ友の会のオーク…

  7. サンローラン

    フランス映画『SAINT LAURENT サンローラン』のあらすじと、ピエー…

  8. 『エミリー、パリに行く』シーズン1第8話「家族の事情」のあらすじ…

  9. 『エミリー、パリに行く』シーズン1第7話「フランス流の結末」のあ…

  10. ファッションウィークとは?「コレクション」と同じなの?違うの?

  1. 留学前に日本でフランス語の会話力を高める方法

  2. フランス人はなぜ日本好き?憧れ惹かれる理由には日仏の共通点が関…

  3. 大学受験における効率的なフランス語単語の習得方法

  4. フランスに語学留学すると本当にフランス語は身につくのか!?

  5. フランス人の恋人ときちんと会話するために必要とされることとは?

  6. フランス語を楽しく学ぼう!勉強のモチベーションを維持するコツ

  7. ロゼッタストーン・フランス語版の評判は良い?教材レベルとおすす…

  8. フランス留学で気をつけるべきこと

  9. フランス語の単語力を楽しみながらアップさせる方法!

  10. Duolingoがフランス語学習アプリとして秀逸な理由と使い方

ブログランキング