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わたしたちだから乗り越えられる試練だった!
大恋愛の末に結ばれて、子どもを授かり、幸せな家庭を築く。
それは、誰しもが憧れる幸せの形の一つではないでしょうか?
実際は、「他人から見ると何もかもがうまくいっているように見えるかもしれないけど、本当は悩みを抱えているんです!」という人も多いかもしれません。
それでも他人の幸せが羨ましく見える人に見ていただきたいのが、この記事でご紹介するフランス映画『わたしたちの宣戦布告(原題:La guerre est déclarée)』です。
フランスでは2011年、日本では翌年の2012年に公開され大ヒットした本作品は、14年間カップルだった監督・脚本・主演のヴァレリー・ドンゼッリ(Valérie Donzelli)と脚本・主演のジェレミ-・エルカイム(Jérémie Elkaïm)の体験がベースになっているいます。
それでは早速映画『わたしたちの宣戦布告』のあらすじと、作品にまつわる3つのエピソードを一緒に見ていきましょう!
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戦いの幕は切って落とされた!映画『わたしたちの宣戦布告』のあらすじ
この日は息子のアダム(Adam)の定期検診のため、パリのネッカー小児病院を訪れていたジュリエット(Juliette)。
CT検査を受けている息子の横で、ジュリエットは昔のことを思い出します。
今から10年以上前。
若者でガヤガヤと賑わうパリのクラブで、お互い友達と遊びに来ていたジュリエットとロメオ(Roméo)は、パッと目が合った瞬間に恋に落ちます。
ある日、愛し合う二人の間に第一子アダムが誕生。
若くして父親と母親になった二人は、一度泣き出したら止まらないアダムに手を焼きながらも愛情いっぱいに育てていきます。
アダムが2歳になる頃には、ジュリエットはアーティストとして、ロメオはレコード店の経営者として仕事も充実。
そんな幸せ絶頂の矢先、アダムに体調異変が。
かかりつけの医者に診てもらっても、「異常がない」と言われてしまうのですが…
作品にまつわる3つのエピソード
若いカップルが子どもの病気と戦う姿を、時にシリアスに時にユーモアたっぷりで描いた映画『わたしたちの宣戦布告』。
本作品をより面白く見るために3つのエピソードをご紹介します!
ヴァレリー・ドンゼッリとジェレミ-・エルカイムが経験した実話
映画『わたしたちの宣戦布告』のベースとなったのは、ロメオとジュリエットを演じた二人の実体験です。
ジュリエットを演じたヴァレリー・ドンゼッリが息子の闘病中につけていた日記をもとに、元パートナーでロメオ役のジェレミ-・エルカイムと一緒に脚本を書き上げました。
1990年代から付き合い始めていたヴァレリー・ドンゼッリとジェレミ-・エルカイムの間に2002年、第一子のガブリエル・エルカイム(Gabriel Elkaïm)が誕生。
彼が2歳の時に脳腫瘍が見つかりますが、その後、長期にわたる治療のおかげで完治しているそうです。
撮影現場となったのは実際にガブリエルが入院していた病院。
ヴァレリー・ドンゼッリの監督作品
監督、脚本家、そして女優とマルチな活躍を見せるヴァレリー・ドンゼッリ。
監督としては2023年までに本作品を含め4本の映画を制作しています。
ここでは映画『わたしたちの宣戦布告』と合わせて見ていただきたい、2本のドンゼッリ監督作品をご紹介します。
『彼女は愛を我慢できない(La Reine des pommes)』2009年
ドンゼッリ監督の記念すべき1作品目『彼女は愛を我慢できない』。
主人公アデル(Adèle)が元カレのマチュー(Mathieu)を忘れるために、4人の男性と付き合うというコメディータッチのミュージカル映画。
実は、ガブリエル・エルカイムと別れた後のドンゼッリ監督の体験がベースになっているのです!
監督作品2本目が映画『わたしたちの宣戦布告』という流れを見ると、もしかしてよりを戻したいのかな?と憶測してしまいます。
『禁断のエチュード マルグリットとジュリアン(Marguerite et Julien)』2015年
17世紀に近親相姦で処刑されたラヴァレ家の兄妹ジュリアンとマルグリットの実話を元に、1973年にヌーベルバーグの巨匠フランソワ・トリュフォー(François Truffaut)が書いていた脚本をドンゼッリ監督が映画化したのがこの作品。
主演に再びジェレミ-・エルカイムを起用します。
ドンゼッリ監督にとって3本目に当たるこの作品は、彼女がエルカイムとビジネスパートナーとしても決別するために制作したそうです。
余談ですが、妹のマルグリット役を演じたアナイス・ドゥムースティエ(Anaïs Demoustier)は、この映画の共演をきっかけにエルカイムとカップルとなり、翌年2016年には二人の間に娘が誕生しています。
2012年の米国アカデミー国際長編映画賞に出品
映画『わたしたちの宣戦布告』は、2012年アカデミー賞外国語映画賞のフランス代表作品として選ばれます。
残念ながら受賞は逃しましたが、このことでドンゼッリ監督は世界に認められたフランス映画監督の一人になったと言えるでしょう。
その他、2000年以降に米国アカデミー国際長編映画賞のフランス代表作として出展された作品の関連記事はこちらをご覧ください。
まとめ
大恋愛の末の結ばれて、子どもを授かり、幸せな家庭を築く若いカップルの「戦い」を描いたフランス映画『わたしたちの宣戦布告』。
私生活では元パートナーのジェレミ-・エルカイムのことで、心身ともに疲れていたドンゼッリ監督ですが、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたことで、世界に認められたフランス映画監督の一人になりました。
フランス人が話す自然なフランス語を聞くことができるので、これからフランス留学を目指す人や予定されている人にぜひ見ていただきた1本です!
ドンゼッリ監督の元パートナーであるジェレミ-・エルカイムは、俳優として大活躍しており、ヒット作品に次々と出演しています。
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共演がきっかけでジェレミ-・エルカイムとカップルとなったアナイス・ドゥムースティエ(Anaïs Demoustier)。
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フランス・パリ在住の、気分は二十歳の双子座。
趣味はヨーロッパ圏内を愛犬と散歩することと、カフェテラスでのイケメンウォッチング。
パリ市内の美術館ではルーブル美術館、オルセー美術館とポンピドーセンターがお気に入り!
好きな映画は70代80年代のフレンチ・コメディ。
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