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「理想の男性に出会わない!」とお悩みの方にぜひ見ていただきたいのが、この記事でご紹介させていただく映画『Le Quart d'heure américain(読み方:ル・キャル・ドゥール・アメリカン)』です。
60年代後半から70年代にかけて行われた「女性解放運動」を境に、欧米諸国では女性が求める恋愛の形が多種多様になっていきました。
フランスで起こった「五月革命」時に10代だった世代が、社会人になった姿を描いている本作品は、1982年に制作され大ヒットしました。
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それでは早速、映画のあらすじと、日本ではあまり知られていない80年代のフレンチコメディ映画の女王「アネモヌ」について、一緒にみていきましょう。
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80年代を代表する大人のコメディ映画!『Le Quart d'heure américain』のあらすじ
ラジオのパーソナリティーとして働くボニィ(Bonnie)は、女性の魅力を武器に、番組プロデューサーを誘惑して仕事を得ていました。
そんな彼女には、ある深刻な悩みがあります。
それは、「本当に自分の身体と合う男性に出会ったことがない」こと。
そんなある日、ボニィが担当していた生放送番組が原因で、ボロボロの自動車が転倒してしまう事故が起きてしまいます。
ドロドロに汚れた運転手のフェルディナン(Ferdinand)を、ボニィはパリの自宅アパートに招き入れることに。
お風呂に入ってポカポカと身体があったまり、のほほんと部屋でくつろいでいるうちに、いつしか二人は身体の関係を持ってしまいます。
ボニィは、今まで感じたことのないくらい素晴らしい体験をしますが、素直に受け入れることができません。
なぜなら、フェルディナンの外見は全く好みではなかったからです!
そんなモヤモヤした気持ちを、先輩であり友人のソフィ(Sophie)に相談するのですが……
80年代のフレンチコメディ映画の女王「アネモヌ」とは?
映画『Le Quart d'heure américain』で、とてもチャーミングなボニィを演じたアネモヌ(Anémone)。
2017年に芸能界を引退し、2019年に他界してしまったアネモヌの女優人生を、一緒に振り替えってみましょう。
お笑い劇団「スプランディード」との出会い
1950年生まれのアネモヌは、パリのブルジョワジー家庭で育ちます。
幼い頃から映画や舞台に興味を持ち、15歳から演劇を習い始め、次第に舞台や映画に出演。
芸能活動をしていく中で、同世代のお笑い劇団「スプランディード」のメンバーと知り合います。
1979年、スプランディードメンバーから新しい演目『サンタクロースはゲス野郎』のテレーズ役を提案されることに。
当時アネモヌは別の劇団に所属していましたが、すでに人気のあった劇団スプランディードの舞台に立てることから承諾します。
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それまで無名の女優だったアネモヌは、この成功により一気にスターの仲間入りを果たしました。
「スプランディード」との決裂
『サンタクロースはゲス野郎』の成功により、アネモヌは映画や舞台で大活躍!
一方、次第にスプランディードメンバーとの仲がうまくいかなくなります。
その原因は、『サンタクロースはゲス野郎』の脚本に携わったにも関わらず、ロイヤルティーが一切払われてない、ということでした。
ついに、80年代後半からアネモヌとスプランディードメンバーとの共演がNGになってしまったのです。
90年代に入り、シリアスな役にも挑戦していたアネモヌですが、『サンタクロースはゲス野郎』のテレーズ役の印象が強かったため、コメディ女優として扱われることに不満を持ち始めます。
女優からエコロジストへ
90年代から2000年代はじめまでコンスタントに映画に出演していきますが、政治色の強い発言が多くなり、活動家としてテレビでコメントする機会が増えていきます。
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アネモヌは、年を増すごとに芸能界や芸能人に対して厳しい批判が増えていきます。
そして、2017年には正式に芸能界を引退し、2019年に肺がんによって他界してしまいました。
まとめ
60年代後半から70年代の「女性解放運動」の影響を受けた世代が、社会人になった姿を描いた映画『Le Quart d'heure américain』。
残念ながら日本語字幕バージョンはないので、フランス語中級者以上の方向けです。
題名に使われている「Le Quart d'heure américain」というフレーズは、「女性が男性を積極的に誘う」という意味で、70年代に使われていました。
「女性の性の自由」というテーマを掲げた本作品は、2022年現在の男女平等とは異なる視点から描かれています。
当時の価値観を笑いながら知ることができる映画『Le Quart d'heure américain』。
特に女性の方におすすめのコメディ映画です。
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日本語に訳されていない作品が多いですが、この機会にぜひご覧ください。
フランス・パリ在住の、気分は二十歳の双子座。
趣味はヨーロッパ圏内を愛犬と散歩することと、カフェテラスでのイケメンウォッチング。
パリ市内の美術館ではルーブル美術館、オルセー美術館とポンピドーセンターがお気に入り!
好きな映画は70代80年代のフレンチ・コメディ。
オススメや好きな作品は詳しいプロフィールで紹介しています。