※当ブログにはプロモーションを含みますが、記事内容は公平さを心がけています。
今日、持続可能を意味する「サステナブル」という単語を目に耳にする機会が度々あると思います。
アパレル業界でも、世界的に「サステナブルファッション」に取り組んでいることはご存知でしょうか。
アパレル業界は、ファストファッションの台頭による衣料品を製造する際のエネルギーの使用量、トレンドのサイクルの短さ、消費者の手元に届くまでの輸送エネルギーなどから、環境負荷が大きい産業であると言われています。
この記事では、アパレル業界が抱える環境問題、「サステナブルファッション」の具体的な取り組みと、最新の基準についてご紹介します。
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サステナブルファッションとは?
「サステナブルファッション」とは、企業や消費者一人ひとりがファッションの生産背景から廃棄に至るまでを理解し、地球環境や労働環境に対して関心を持つことで、人類が現在も未来も快適に過ごせるようにする取り組みです。
アパレル業界が抱える環境・労働問題
アパレル業界では3つの大きな環境問題を抱えています。
衣料品の生産現場(素材・縫製など)
衣料品の生産現場では下記3つの環境問題が挙げられています。
- 植物や動物由来の素材の生産時における水を大量消費
- 生産時における化学薬品使用による環境汚染
- 生産過程での膨大なエネルギー消費
衣料品の製品配送
環境省のガイドラインによると、日本の小売市場で販売されている衣料品の約98%が海外からの輸入です。
飛行機やトラック等による長距離配送が深刻な大気汚染問題となっています。
衣料品の製品販売
衣料品は季節ごとに商品がすぐに入れ替わり、販売サイクルが非常に短いです。
このため品質に問題のある製品在庫が過多となりますが、リサイクルやリユースは非常に手間やコストがかかるため、安易に大量廃棄が選択されています。
労働問題の実態
アパレル業界では、製品の生産現場(素材・縫製など)での労働問題が度々課題としてクローズアップされています。
一つのファッションアイテムを生産するためには多くの資材を必要とする為、複数のサプライチェーンが携わっており、新興国での労働環境などは各所に問題があると言われています。
特に児童労働と非倫理的な素材調達は、目をつぶってはらならない重要な課題でありながら、コスト重視の経済的な理由により長いこと無視され続けてきました。
ファストファッション店では1,000円でシャツを購入できますが、そんな値段を設定できるのは、児童を含めた生産者の人権犠牲が背景にあることが少なくありません。
アパレル企業の具体的な取り組みとは
環境問題・労働問題を解決するために、心あるアパレル企業はサステナビリティにシフトし始めています。
アパレル企業がどのような取り組みをしているのか、ご紹介します。
トレーサビリティの徹底と世界的な最新基準
使用されている素材やサプライチェーンの労働環境、配送と製品ができてから消費者の手元に届くまで、SNSや店舗などで情報発信をしたり、下記のような最新基準の認証を取得し、製品に表示ラベルをつけています。
Global Organic Textile Standard(GOTS):オーガニック繊維製品世界基準
GOTSは、繊維製品がオーガニックと認められるための必要条件を定めた世界基準。
Oeko-Tex®︎ Standard 100
Oeko-Tex®︎ Standard 100は、有害化学物質が使われていないか、分析試験にクリアした製品だけに与えられる、世界基準の認証。
SA8000
SA8000は、エシカル(倫理的)な労働環境や工場労働者の人権を守るために定められた国際規格。
次の項目に関して適切な取り組みをしていることを証明した団体に認証される。
- 児童労働
- 強制労働
- 健康と安全
- 結社の自由と労使間交渉の権利
- 差別
- 懲罰
- 労働時間
- 給与
衣料品のレンタルサービス
定額にてファッションをレンタルできるサービスがあります。
「トレンドのアイテムを一度着てみたい!」
そんな時には購入するのではなく、レンタルを活用することで物を大切にし、廃棄を減らすことができます。
生産販売サイクルや価格の見直し
短いサイクルの低品質のファッションではなく、フェアトレード企業としてサプライチェーンの労働環境を整え、適正価格での製品販売を行うなど、高品質な「ものづくり」ファッションを推進しています。
修繕、リサイクルやアップサイクルへの取り組み
購入した製品を修理しながら長く愛用し続けてもらえるように予め設計し、それに合わせた修繕事業に取り組んでいます。
購入後に役目を終えた衣料品を引き取り、その状態に応じた素材のリサイクルや製品のリユースを行っています。
廃棄予定の製品などを魅力的な製品にするアップサイクルを行い、アイテムに新たな命を吹き込んでいます。
まとめ
ファッションにおける環境・労働問題は、今日、企業と私たち消費者が一丸となって取り組まなければならない重要な問題です。
今回はアパレル企業の取り組みについてご紹介しましたが、ファッション業界では「環境に優しいファッションとして古着を取り入れることが良い」と言われています。
一つのアイテムを、大切に長く身につけていくのは、納得のいく見解だと思います。
私たち一人ひとりの小さな心掛けが、地球の現在と未来を左右すると言っても過言ではありません。
企業も改善策を出していますが、私たち消費者も、購入しようとしているファッションアイテムが「サステナブルファッション」であるかどうか、一度立ち止まって見直す必要があるのではないでしょうか。