フランス語学習において多くの方が躓くであろう「発音」や「聞き取り」を克服しようとしても、「参考書の問題はなかなかやる気がでない」、と困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、フランス映画を活用することです。
映画では何度でも同じ場面を繰り返し観ることができるので、真似をしやすく、同時にリスニング力も鍛えることができとても効果的です。
その中でも、発音と聞き取りのスキルアップのためにこそ観て頂きたいフランス映画として、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜(原題:La Môme)』をご紹介致します。
映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌』が観れる動画配信サービス
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サービス名 | 有無 | 無料期間 | 月額(税込) |
TSUTAYA DISCAS |
○ | 30日 | 2,659円 |
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『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のあらすじ
『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』は、フレンチシャンソン界において最も有名なシャンソンの女帝、エディット・ピアフ(Édith Piaf)という歌手の波乱万丈な人生を描いた伝記映画です。
エディット・ピアフは1915年、パリ・ベルヴィル(Paris, Belleville)地区の貧しい家庭に生まれ、47歳で癌により死去しましたが、世界的に人気を博し、現在でも彼女のレコードは売れ続けているというほどの、フランスを代表する伝説的な歌手の一人です。
フランス文化を知るという点においても、欠かせない人物の一人だと思います。
演じているマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)の演技が非常に繊細で、かつ大胆なため、歌唱シーンでは口の開け方、また舌の動き方まで見ることが出来るので、是非注目して観てみてください。
シャンソンがリスニング力を鍛えるのに効果的な理由とは
エディットのシャンソンの中でも、日本でも多くの歌手の方がカバーしている『愛の讃歌』は彼女の名前は知らずとも、「この曲は聞いたことがある」という方は多いのではないでしょうか。
シャンソンは正確な発音やアクセントが重要となるため、フランス語学習者にとっても学ぶことの多いジャンルです。
聞き取りのレベルを上げるには日常的にフランス語に触れることが何より重要ですが、いきなりラジオなどを聞くのはやはり難しいです。
専門的な単語や文法も多く、何よりもフランス人は喋るスピードが速い為、聞くこと自体が億劫になりかねません。
シャンソンであればゆっくりとしたペースの曲も多いため聞き取りやすい上、メロディーもあるので覚えやすいのです。
またこれを機に、映画の中で幼少期のエディットが歌っているように、フランス国家『La Marseillaise』を覚えるのも面白いかもしれません。
簡単なフレーズこそ印象的
この作品には、分かりやすくシンプルなセリフや表現が多く、聞き取りや真似がしやすいため、初心者の方にも取り組み易い作品かと感じました。
マレーネ・デートリッヒ(Marlene Dietrich)という女優が講演後のエディットに声をかけるシーンにおいて、彼女の言葉がとても印象的だったのでご紹介します。
”Votre voix est comme l'âme de Paris.”(あなたの声はパリの魂のようだ。)
出典:『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』
この様に、難しい単語を使わずともcomme(〜のような)以下の単語を変えるだけで、比較的簡単に表現の幅を広げることができます。
また、彼女は劇中で、エディットの歌によって心の旅ができたと言っています。
実際のセリフでは、"J'étais là-bas."(私はそこにいるようだった。)と言っているので、翻訳家の方のセンスが秀逸だった訳ですが、その様な違いに気がつけると、ますますフランス語が楽しくなると思います。
二人の交流シーンは、映画ではこのワンシーンのみですが、その友情はその後も長く続いたそうです。
エディット・ピアフにまつわるパリの名所
映画の中には、パリの各所が登場します。
「映画を見ながらパリに行った気分になれる」そんな名所をご紹介します。
エディットが生まれた下町のBelleville(20区)
Bellevilleは現在、パリの三大チャイナタウンの一つとして、アジア系のスーパーやレストランが点在しています。
パリ市内でも物価が安くコスパの良いお洒落なカフェやビストロがオープンしている近年注目のエリアでもあります。
エディットがコンサートを行ったL'Olympia劇場(9区)
オペラ地区というパリの中心にあり、現在も有名なアーティストの方がライブをするので、ライブ当日には劇場へと続く長い行列が観られます。
この辺りは観光客狙いのスリも多いので、劇場へ行かれる際は注意が必要です。
エディットが眠るPère Lachaise墓地(20区)
Le cimetières du Père-Lachaise, le plus grand cimetière de Paris. Vous y verrez les sépultures d’Edith Piaf, Molière, Balzac, Jean de la Fontaine et plein d’autres. pic.twitter.com/pkVJULR9Xl
— Truman (@s_trumann) August 31, 2019
パリで一番大きな墓地で、彼女以外にもショパンやオスカー・ワイルドなど多くの著名な方が眠っており、観光地としても有名です。
エディットのお墓にはEPの金文字の元に大きな十字架が横たわり、愛の讃歌の一節である”Dieu réunit ceux qui s'aiment"(神は愛し合う者たちを結びつける)と綴られています。
まとめ
映画『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』(字幕版) マリオン・コティヤール https://t.co/la4GLGcuZ2 pic.twitter.com/9KHI10Neeo
— パリ・フランス (@_PARIS__FRANCE_) December 21, 2020
エディット・ピアフ役を演じたマリオン・コティヤールはフランスを代表する大女優です。
彼女はこの作品でアカデミー賞主演女優賞を獲得しているのですが、一度この映画を観た方ならば誰もが納得することでしょう。
圧倒的という言葉がふさわしいエディットの人生を、彼女がまさに圧倒的に演じられており、最後まで飽きることなく、時に聞き惚れ、涙し、余韻に浸るうちにエンドロールを迎える作品です。
伝記映画という枠を飛び出して、我々もピアフの人生を共に経験したかのような感覚を覚える素晴らしい作品です。
映画自体も素晴らしいのですが、この映画はシャンソンを活用したリスニング教材としても秀逸です。
発音と聞き取りはとにかく繰り返して聞く、そして真似をすることが何よりも肝心となりますので、シャンソンを中心に練習してみてはいかがでしょうか。
これまで聞き取れなかった単語や文章が、「聞き取れた」瞬間はとても嬉しいものですよね。
この作品を通して、皆さんのフランス語学習がより楽しいものとなりますことを願っております。
映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』が観れるビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス
2021年1月現在、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』を観れるVODサービスは下記になります。
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サービス名 | 有無 | 無料期間 | 月額(税込) |
TSUTAYA DISCAS |
○ | 30日 | 2,659円 |
U-NEXT | ○ | 31日 | 2,189円 |
FODプレミアム | ○ | 14日 | 977円 |
Amazon Prime Video | ○ | 30日 | 500円 |
music.jp | ○ | 30日 | 2,154円 ~ |
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『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』の他にも、例えば、
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