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言語の学習で欠かせないことの一つに、単語をたくさん覚えることがあります。
もちろん、単語集を使って、どんどん単語を覚えていく方法も効率的でしょう。
しかし、フランス語で書かれた物語を読みながら、単語を覚えていくことができれば、楽しいと思われませんか?
「いきなりフランス語で書かれた本はちょっと…」「途中で挫折してしまうのでは?」と思われるかもしれません。
この記事ではそんな不安や悩みを抱えている方にも安心な、フランス語学習を始めたばかりの初心者でも楽しく読める、おすすめのリーディング教材をご紹介いたします。
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フランス語学習の初心者におすすめのリーディング教材
おすすめのリーディング教材は、『フランス語で読む5つの物語』(滝田りら著)です。
タイトル通り、フランスで生まれた珠玉の童話5編を収めています。
『フランス語で読む5つの物語』をフランス語学習の初心者におすすめする理由
外国語学習でよくあることですが、原語で書かれた本に挑戦したものの、辞書を片手に悪戦苦闘し、結局読み切ることができず、挫折してしまったという経験をお持ちの方もおられるのではないでしょうか。
私も英語を学習していた時に、アメリカの雑誌『タイム』を購読したことがありますが、自分の英語レベルに全くあっていなかったので、数ページで挫折してしまいました。
憧れの気持ちで一年間購読したものの、その後はすっかり部屋のインテリアになってしまったのは苦い思い出です。
リーディング教材を選ぶときには、自分のレベルにあっているかどうかが重要です。
それでは、『フランス語で読む5つの物語』をフランス語学習の初心者におすすめする理由をいくつかご紹介します。
フランス語入門レベルを習得した方を対象読者にしている
前書きにありますが、この本はフランス語入門レベルを習得した方を対象としています。
童話は、大抵古い時代の言葉が使われていて、難しいことが多いのですが、こちらの本は読みやすくリライトされています。
フランス語・日本語対訳である
左ページはフランス語原文、右ページは日本語訳になっています。
初心者が、いきなりフランス語だけの原書を読もうとすると、辞書を調べることに終始してしまい、楽しむどころではなくなってしまいます。
ですが、本書のように対訳になっている本から始めれば、リーディングを楽しむことができます。
しかも、右ページ下部には語注がついていて、物語の中に出てくる新しい単語が簡単に説明されています。
辞書不要なので、フランス語の初心者であっても、楽しく、新しい単語を覚えることができるよう親切な工夫がされています。
フランス文化に触れることができる
言語学習においては、その国の文化を知ることも大切です。
この本には、フランスで昔から読み継がれてきた有名な童話が5つ収められています。
『美女と野獣』『青ひげ』『長靴をはいたネコ』『親指小僧』『スガンさんのヤギ』の5編です。
『美女と野獣』は何度も映画化されていますので、一度はご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれません。
ディズニーのアニメーションや実写版が有名ですが、実はフランスで製作された『美女と野獣』もあるのをご存知でしょうか?
フランス語で楽しむことができますので、まだ見たことがない方は、ご視聴をおすすめいたします。
フランス映画の『美女と野獣』についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
『フランス語で読む5つの物語』の効果的な使い方
フランス語の入門レベルを学習された方であれば、フランス語原文に挑戦してみるとよいでしょう。
フランス語原文でわからない部分があっても、右ページの日本語訳を頼りにして、物語を楽しんでいくことができます。
私の場合は、日本語で物語自体をまずは楽しんでから、フランス語の原文に挑戦してみました。
どの作品も題名は聞いたことがありましたが、内容を忘れてしまっていたので、日本語で読んでいくとお話の面白さに引き込まれていきました。
「このセリフは、フランス語で何て言うのだろう?」と一度考えてから、フランス語を読むと、不思議とフランス語が頭に入ってきます。
たとえば、『美女と野獣』には、野獣が自分の姿の醜さを嘆く有名なシーンがあります。
その時に、ベルが野獣にかける言葉は次のようになっています。
«Qu’est-ce-que vous voulez dire par laid? Vous avez un cœur bon, et qulqu’un au cœur bon n’est jamais laid.»
「醜いとは,どういうことでしょう?あなたは美しい心をお持ちですわ。心が美しい人は,決して醜くなんかありません。」
(出典:『フランス語で読む5つの物語』滝田りら)
目に見えない内面の美しさこそ、本当の美しさであることを教えてくれる素敵な言葉です。
『スガンさんのヤギ』という童話は日本ではあまり普及されていないようですが、フランス人では知らない人はほとんどいないと言われるほど、有名なお話です。
詩人でもあった、アルフォンス・ドーデの作品で美しい詩のような文章が特徴的です。
ヤギのブランケットの気持ちがこのようなフランス語で表現されています。
Un jour, alors qu’elle regardait la montagne, elle se dit :
«Ça doit être bien là-bas. Sans corde ni enclos, on purrait gambader autant qu’on veut. Les chèvres ne sont pas comme les ânes ou les bœufs : il nous faut de la liberté.»
ある日、ヤギは山を眺めながらこんなことを思っていました,「あそこではきっと幸せに暮らせるんだわ。綱も囲いもなくて,好きなだけ跳ね回ることができるだろうし。私たちヤギは,そこらへんのロバや牛と違うの。私たちには自由が必要なんだから。」
(出典:『フランス語で読む5つの物語』滝田りら)
飼い主であるスガンさんの家を飛び出したヤギのブランケットはどうなるか、続きをぜひ本書でお楽しみください。
まとめ
この記事では、フランス語学習の初心者でも楽しく読めるおすすめのリーディング教材をご紹介いたしました。
肩を張らずに、楽しいフランス語学習を続けていきましょう。
慶應義塾大学文学部出身|英語教師・日本語教師
趣味は旅行とカフェでゆっくり過ごすこと。
座右の銘は「どの雲にも銀の裏地がついている」。
どんなに辛い状況でも、その先には明るい光が待っていると思うと「もう一歩先に進もう」と思えます。
フランス語を勉強し始めたきっかけについては、詳しいプロフィールでご紹介しています。