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フランス語には日本語にはない文法の概念がいくつもあります。
大学の第二言語でフランス語を選択したという方や、フランス語の魅力にはまって独学を始めたという方も、きっと一度はフランス語文法の難しさに閉口したという経験がおありではないでしょうか。
今回は私がフランス語学習の初心者だった頃、なかなか慣れることができずに難しく感じたフランス語文法の2つの壁と、その克服方法をご紹介します。
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フランス語の男性名詞と女性名詞の見分け方
こんにちは。慶應義塾大学の通信課程に在学中、いわば「独学」でフランス語を勉強したアリスです。
私が最初に行き詰まったフランス語の文法は、男性名詞と女性名詞の区別でした。
日本語にも英語にもない概念なので、私のようにつまずく方も多いのではないでしょうか。
たとえば、père(父)、coq(おん鶏)は男性名詞、mère(母)、poule(めん鶏)は女性名詞ということには、大抵の方が納得されるでしょう。
では、piment(ピーマン)、laitue(レタス)はいかがでしょうか。
pimentは男性名詞、laitueは女性名詞です。
なんとなくpimentは男性らしいから「男性名詞」、laitueは女性らしいから「女性名詞」と判断するわけにはいきません。
フランス語では、このようにすべての名詞が男性名詞か女性名詞に分かれています。
しかも、特に理由はありません。
私は最初、とにかく何かの規則を見つけようと、穴のあくほど単語を見つめてみましたが、何の規則もありませんでした。
これはとにかく丸暗記するしかありません。
辞書で単語を調べていきますと、男性名詞か女性名詞かをきちんと明記してくれていますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
私が最初に使用した辞書は、『プチ・ロワイヤル仏和辞典』です。
この辞書は初心者向けの辞典として有名なのですが、男性名詞、女性名詞の区別にも工夫が見られます。
たとえば、飛行機を表すavionをこの辞書で引くと、「avion〔男〕飛行機」のように、男性名詞であることがわかるようになっています。
男性名詞と女性名詞の区別を暗記しなければならない理由
ところで、この男性名詞と女性名詞はどうしても覚えなければいけないものなのでしょうか。
答えは、Oui.(はい)です。
フランス語には、不定冠詞(英語のa,an)、定冠詞(英語のthe)があります。
この不定冠詞、定冠詞も名詞の性、数に応じて変化が生じます。
不定冠詞とは、人や物が初めて話題になるときに使われるもので、日本語ではあえて訳す必要のないものです。
男性名詞の単数には、un、女性名詞の単数には、une、数が複数ある時は男性名詞でも女性名詞でもdesがつきます。
たとえば、un livre(本)、une table(テーブル)、des livres (2冊以上の本)となります。
定冠詞の場合、男性単数にはle、女性単数にはla、複数の場合はlesがつきます。
私は、何としてもフランス語の男性名詞と女性名詞を覚えなければならないことに気づきました。
フランス語文法の基本中の基本なのです。
それで、私はテキストに出てきた単語を、不定冠詞と名詞をセットにして1つずつ小さなカードに書いていくことにしました。
「千里の道も一歩から」といいますが、私にとってはこの一枚一枚のカードが文字通りの一歩でした。
フランス語動詞の活用は難しい?
フランス語文法で私がぶつかったもう一つの壁はフランス語動詞の活用です。
動詞の活用とは、主語に応じて、動詞が形を変化させることです。
名詞や形容詞を一生懸命覚えているうちに、テキストの中に動詞が登場してきます。
しかも、その動詞の「見た目」が主語によってかなり変わってしまうことに最初は当惑してしまいました。
しかし、これは、フランス語の初心者ならだれでもぶつかる壁ですので、心配しないでください。
フランス語動詞の活用をマスターするにはコツがあります。
フランス語動詞の活用をマスターするコツ
フランス語の動詞の活用をマスターする秘訣は「心のハードルを下げる」ということです。
フランス語には規則動詞と不規則動詞があります。
フランス語の規則動詞
フランス語動詞の中で、もっとも規則的な活用をする動詞は第Ⅰ群規則動詞と呼ばれます。
動詞の原形の語尾がすべて-erで終わることから、別名-er(ウーエール)動詞とも言います。
実は、フランス語の約90パーセントがこの活用の動詞なのです。
一例として、parler(話す)という動詞を活用させてみましょう。
Je parle(私は話す)、Tu parle(きみは話す)、Il parle(彼は話す)、Elle parle(彼女は話す)、Nous parlons(私たちは話す)、Vous parlez(あなたたちは話す)、Ils parlent(彼らは話す)、Elles parlent(彼女たちは話す)となります。
少し頭がくらくらしてきたかもしれませんね。
それでも、「一度覚えたら、大部分の動詞は同じパターン」と考えるだけで、心のハードルはぐっと下がってくるのではないでしょうか。
第Ⅰ群規則動詞に加えて、第Ⅱ群規則動詞もあります。
こちらは、フランス語動詞の約5%です。
フランス語の不規則動詞
活用のルールに当てはまらない動詞を不規則動詞と呼びます。
フランス語学習で最も重要な2つの動詞とも言えるêtre「~である」とavoir「~を持っている」はこの不規則動詞です。
重要な動詞ですので、どのテキストを使ってもこの動詞の活用を学習の初めの頃に必ず目にすることになります。
ひるまずにがんばって覚えていってください。
まとめ
「フランス語の文法は難しい」と思われがちです。
私自身、フランス語を学習し始めた時は、何度も壁にぶつかりました。
しかし、新しい言語の学習には、壁がつきものです。
一歩一歩進んでいくうちに、いつの間にか壁を乗り越えていくことができます。
慶應義塾大学文学部出身|英語教師・日本語教師
趣味は旅行とカフェでゆっくり過ごすこと。
座右の銘は「どの雲にも銀の裏地がついている」。
どんなに辛い状況でも、その先には明るい光が待っていると思うと「もう一歩先に進もう」と思えます。
フランス語を勉強し始めたきっかけについては、詳しいプロフィールでご紹介しています。