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愛する人を守るために!
感染症、戦争、経済危機、環境問題など、立て続けに未来に対して不安が募る情報が、世界中に蔓延しています。
日々強いストレスを感じながら生き、一番小さな社会「家族」のバランスをとりづらくなっている人も増えています。
そんな2023年の現在だからこそ見ていただきたいのが、今回ご紹介するフランス映画『パリ警視庁:未成年保護部隊(原題:Polisse)』です。
2011年公開の本作品は、同年に発表された大ヒット作品『最強の二人(Intouchables)』や『アーティスト(The Artist)』を抑え、セザール賞最多の13部門にノミネートされました。
主要登場人物の一人、ナディア(Nadine)を演じたのは、『世界の最後の日々(Les Derniers Jours du monde)』で主人公の元妻を演じた、カリン・ヴィアールKarin Viard。
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そして、自らも心に深い傷を負うイリス(Iris)を、『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢(Le Grand Bain)』に出演していたマリナ・フォイス(Marina Foïs)が見事に演じています。
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それでは早速、フランス国内に衝撃を与えた問題作、映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』のあらすじと制作秘話を一緒に見ていきましょう。
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それぞれの家族の秘密とは?『パリ警視庁:未成年保護部隊』のあらすじ
パリ下町、19区の一角。
パリ警視庁の未成年保護特別部隊(la brigade de protection des mineurs、以下BPM)の事務所には、この日も多くの未成年者と加害者が取り調べを受けていました。
日々、父親にされていることを無邪気に話す4歳の少女
11歳の孫にしたことを悪気がなく語る祖父
3人の男友達にお金を払って女友達を襲わせた10代の少女
優しく、時には厳しく未成年者に対応するBPMも、私生活では一人の父親そして母親としての顔があります。
業務の合間のお昼休みには同僚同士、ささいなことで討論・口論を繰り返し好き勝手なことを言いながら、不条理な現実からくるストレスを発散していたのです。
そんなある日、「本の作成」を理由に、フランス内務省より派遣されたカメラマンのメリッサ(Mélissa)が数カ月の間、BPMに同行して写真を撮ることになったのですが……
フランス映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』の制作秘話
過激なシーンはないまでもショッキングな内容で、フランス映画界を激震させた映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』。
一筋縄ではいかなかった映画制作の秘話を紹介します。
実際にあったエピソード
4歳の少女の衝撃的な告白から始まる映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』。
脚本も手がけたマイウェン(Maïwenn)監督は、実際にBPMを取材した時に聞いたエピソードを本編で採用しました。
BPMそれぞれの登場人物は、マイウェン監督自身が取材した中で作り上げていった架空のキャラクター。
とはいえ昼休みの討論・議論シーンや取り調べシーンでの話し方は、実際のBPMにかなり影響を受けているということです。
子役の労働許可
主要なキャスティングはすぐに決まりましたが、難航したのは子役。
未成年の性的虐待を扱っている内容から、連帯・保健省(日本でいう厚生労働省)から、子役の出演許可がなかなか降りませんでした。
出演候補の子どもたちと親を連れて何度も連帯・保健省の担当者と面会した上、絵コンテやシナリオを事細かく決めていったそうです。
特に子役の台本に関しては「このセリフを言ったことにより、将来が変わらないように」と配慮した単語が選ばれています。
フランス語の原題『Polisse』
映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』の原題『Polisse』。
映画の制作にあたりタイトルを探していたマイウェンは、ある日息子が「Police」を「Polisse」と書き間違えた文字を見てそのままを採用しました。
フランスでの本作品の宣伝用ポスターにも、マイウェンの息子が書いた「Polisse」が採用されており、そのあどけない文字がストーリーの深刻さをより浮き彫りにさせています。
まとめ
タブー視されがちな未成年の性的被害者を中心に描かれたフランス映画『パリ警視庁:未成年保護部隊』。
その裏には、「子どもを持つということ」「夫婦であるということ」「家族の在り方」「そして自分自身と向き合うこと」を見失ってしまった大人たちが描かれています。
未成年者の「証言」のセリフは、出演者の子どもたちに配慮した表現になっていますが、日本語字幕ではストレートに訳されていますので、このニュアンスの違いを確認してみてください!
フランス・パリ在住の、気分は二十歳の双子座。
趣味はヨーロッパ圏内を愛犬と散歩することと、カフェテラスでのイケメンウォッチング。
パリ市内の美術館ではルーブル美術館、オルセー美術館とポンピドーセンターがお気に入り!
好きな映画は70代80年代のフレンチ・コメディ。
オススメや好きな作品は詳しいプロフィールで紹介しています。