フランスで働きたい人必見!仏企業の会社事情と日本と異なるバカンス等の社風とは

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フランスでの働き方は日本とだいぶ違う!

日本と異なり、バカンスが長くて有給休暇も取りやすい

そんな漠然としたイメージがあるけど、具体的にどんな違いがあるかわからない。

そんな方のために、この記事ではフランスの会社やフランス人の働き方(主にオフィスワークの場合)についてご紹介します。

こんにちは!フランス人と結婚してイル・ド・フランスに住んでいたシモンヌです。

日本のサラリーマンに対して「企業戦士」や「社畜」といったイメージがある一方、フランス人に対しては「バカンス好き」といったイメージがありますよね。

日本とフランスではいい意味でも悪い意味でも色々と働き方や風習が異なりますが、実際にはどのように違うのでしょうか。

まずは雇用形態からご紹介します!

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フランスの雇用形態

フランスでは基本的に、下記いずれかの雇用形態で契約する場合が多いです。

  • CDI (Contrat de travail à Durée Indéterminée)
  • CDD (Contrat de travail à Durée Déterminée)

CDI (Contrat de travail à Durée Indéterminée)は、日本でいう正社員

無期限の雇用契約で期限なく働くことができ、社員は不当な解雇がされないことや最低賃金が保証されるなど、しっかりと法律で守られています。

一方のCDD (Contrat de travail à Durée Déterminée)は、日本でいう契約社員で、契約期間や期限が設けられています。

最長24カ月とされていて、期限がきたら契約終了又は更新、CDIへの変更も可能な場合もあります。

産休代理や季節労働的な形で使われることが多いようです。

CDDとCDIには、両者ににフルタイム労働(un temps plein)とパートタイム労働(un temps partiel)の制度があります。

フランスでは、中学生までは水曜日が休みだったり半日だったりする(学校による)ため、子供が小さい時期のみ、週4日のパートタイムで働いている女性もいます。

カードル(cadre)とノン・カードル(non cadre)

カードルとは「管理職」を指し、ノン・カードルとは「非管理職」を指します。

多数派のノン・カードルの人達は週の労働時間が35時間と法律で決められており、残業する場合は残業代が支払われますが、基本的に残業はどうしても必要な場合のみです。

定時で終了することが多く、アフター5を満喫している人が多いです。

一方、カードルの人達は法定労働時間より長く働いている人が多く、残業しても残業代は支払われません

でもその分、収入は増えます。

バカンス大好き!フランス人の有給休暇制度

フランスでは、基本的な有給休暇は1年間に5週間あります(2022年現在)

さらに「RTT(La Réduction du Temps de Travail)」という制度があり、法定労働時間で定められた時間を超えている場合には超過分が追加され、人によっては8週間の有給休暇を取得できたります。

しかも有給休暇を消化していないと会社から休むよう指示があるので、有給休暇の消化率は、ほぼ100%!

しっかり休むことはフランス人にとって当然の権利なのです。

フランスのバカンス

フランスのバカンスは、子供がいる家庭では子供の休みに合わせて大人も取るので、以下の5回に分かれることが多いです。

  • 2月上旬~3月上旬   Vacances d'hiver(冬のバカンス)
  • 4月上旬~5月上旬   Vacances de printemps(春のバカンス)
  • 7月上旬~8月下旬   Vacances d'été(夏のバカンス)
  • 10月中旬~11月上旬     Vacances de la Toussaint(諸聖人の祝日のバカンス)
  • 12月中旬~1月上旬   Vacances de Noël(クリスマスのバカンス)

バカンスの過ごし方は、家や実家でゆっくり過ごす人もいますが、海外旅行へ出かけたり、夏は海の側、冬のバカンスはスキー場でロッヂやレンタルハウスを借りて過ごしたり、クリスマスは日本のお正月のように帰省し、家族と過ごしたりするのが一般的です。

また、フランス人は「バカンス村」と呼ばれる、滞在型リゾートのクラブメッドなどを利用する人も多いです。

家族や友人と過ごすだけでなく、出会いの場でもあるので、恋人を探す目的で利用する人もいます。

フランス人にとって、バカンスで仕事から離れ、ゆっくり休みリフレッシュすることはとても大切なこと。

日本に住んでいたフランス人の友人は、「日本の有給休暇がもっと取りやすく、日数が増えるのなら、ずっと日本で働きたかった。」と言っていました。

日本でも、「フランスと同じように!」とはならないにしても、もう少し有休休暇を取得しやすくなる日が来るのでしょうか……

フランスの会社員のランチ事情

フランスのランチ事情についてご紹介します。

フランスでは会社から「お昼代の補助」があり、会社によって食堂があったり、なかったりするのは日本と同様です。

食堂がある会社の社員は、手頃な値段の社員食堂で食べていることが多いです。

食堂(cantine)は日本と同じような感じですが、前菜、主菜(肉か魚)、デザート、フルーツに加え、チーズがある場合もあります。

そこから選び、席に着いて同僚とおしゃべりをしながら食べるのが、一般的な食堂でのランチです。

チーズがあるのが、フランスらしいですね!

パリなどの都市では食堂がない会社が多く、その場合は「チケ・レストラン」と呼ばれるチケットが会社から配布され、レストラン、スーパー、パン屋などで利用できます。

日本なら、ランチには麺類や定食などサクッと食べられるものが多いですよね。

でもフランスのレストランでは、ランチでも前菜、主菜、デザートとコースになるため時間がかかるため、気軽に食べられるものがあまりないです。

しかも1,000円未満で食べられるメニューが限られるため、毎日レストランで食べる人は少なく、パン屋でサンドイッチを購入したり、スーパーでサラダや惣菜を買ったり、お弁当を持っていく人もいます。

そしてなんと、フランスではお昼に会社でもお酒を飲みます。

クリスマスやボジョレーヌーボーなどイベントの時には、シャンパンやワインを飲むことが多いです。

ランチ後にも仕事があるので当然飲み過ぎないように気を付けますが、クリスマスの時はじわじわとすでに気持ちはバカンスモード(笑)。

ただ、会社の食堂でお酒が提供されていても、イベントや会食以外の普段のランチでお酒を嗜む人は年々減っているようです。

フランスには会社の飲み会がないって本当!?

日本では歓送迎会、忘年会、新年会だけではなく、仕事終わりに同僚と飲みに行くという習慣がありますが、基本的にフランスではチームの仲間と飲み会をすることはほとんどありません。

フランスでも歓送迎会などのパーティーはありますが、昼のランチに行うか金曜日以外に行うことが多く、仕事終わりは会社から干渉されるものではなく、自由なプライベートの時間。

仲の良い同僚と時々仕事を早めに切り上げて1、2杯飲みに行くことはありますが、週末の金曜日などは家族や友人、恋人と過ごしている人が多いです。

日本の文化でもある飲み会が大好きな日本在住のフランス人の友人は、飲み会での上司の変貌ぶりに初めはびっくりしたそうです。

でも、飲み会を通して違う一面が見えたり、仲良くなったりと日本の習慣がフランスとは全く異なっていて面白かったそうです。

まとめ

フランスで働く場合、日本とはかなり異なる働き方や社風に慣れる必要がありますが、バカンスが多かったり、有給休暇が取りやすかったりする雰囲気を嫌悪する方は少ないと思いますので、きっとすぐに馴染めるのではないでしょうか。

フランス人が日本の社風や働き方に慣れるのはすごく大変だと思いますが……

ただ、「飲みニケーション」の場となる、いわゆる会社の飲み会がないので、飲みの席で仕事を進めたり、人間関係を構築したりするのが好きな人は、ちょっと物足りなく感じることもあるかもしれませんね。

一方、仲良くなると互いに自宅に招いてホームパーティーをする風習がありますので、上司や同僚の家族と、家族ぐるみで付き合うこともあったりします。

会社の飲み会がないからといって、会社の人との交流がないわけでは決してありません。

特にホームパーティーに招待しあうようになると、日本では考えられないような親密な関係を上司や同僚の家族とも築くこともできるようになります。

また、フランスのコメディ映画『メルシィ!人生(Le placard)』では、フランスの会社の様子を垣間見ることができます。

「フランス語圏で働いてみたい!」と考えている人には特におすすめの作品ですので、ぜひご覧になってみてください。

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