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「仏検2級まではなんとか取得できたけど,準1級は全然取れない。」という方は多いのではないでしょうか。
仏検準1級の難しさですが,最近教育業界では話題にのぼることも多いCECRL(Cadre européen commun de référence pour les langues, ヨーロッパ共通言語参照枠)という指標ではB2というレベルで表されます。
CECRL B2レベルとは次のようなことができるフランス語学習者のことをいいます。
日常生活で広く対応できる語学力をもち、一般的な話題に対して議論ができる。また興味がある分野では、抽象的な話題でも詳しく内容を理解でき、自分の意見を述べることができる。
なかなか難易度の高い水準の語学力が求められていて難しそうです。
ここでは仏検準1級の取得を目指す方に,どういう方針で勉強をしていけばよいかをご紹介します。
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仏検準1級合格の鍵は「単語」と「話す」力量
仏検準1級一次試験の合否は単語力で決まる
仏検準1級が2級以下に比べて難しいと感じる理由は,求められる単熟語のレベルが大幅に上がることにあります。
最優先に取り組むことはまず準1級で求められる単語力を身につけることです。
そうしないと筆記試験で相当つまずきます。
しかしこのレベルになってくると、おすすめの単語帳がなかなかありません。
絶版となってしまった白水社の『フランス基本語5000辞典』をAからZまで全部覚えるのがおすすめだったのですが、残念ながら今は中古でしか手にはいりません。
AMAZONで中古を買うのもありだと思いますが、新品の単語帳が良いのであれば、同じく白水社の『《仏検》準1級・2級必須単語集新装版』が良いでしょう。
これを「毎日」くり返し開いて,網羅して勉強すれば,仏検準1級で求められる単熟語はクリアできます。
さらに、フランス語のニュースや読書をしてわからない単語が出てきたら速攻でメモして、独自の単語帳を作るのも効果的です。
仏検準1級合格のためには単語の暗記は避けて通ることはできない
実は、2級まですんなり取得してきた人ほど,準1級で単語の暗記に労力を割くことに抵抗があるかもしれません。
実際,高校卒業時までに2級を取得出来た人で,その後準1級で苦戦する人は多いです。
私は、仏検2級に合格してから仏検準1級に何度か落ちて,仏検準1級で求められる単語力は2級までのそれとはまったく違う次元である事が身に染みてわかりました。
それで一通りやったつもりでいた「フランス基本語5000辞典」をもう一度1ページ目から,徹底的に覚えなおすことにしました。
言語学習は毎日コツコツ積み重ねることが合格への一番の近道です。
「話す」は日ごろからの意識的な訓練が上達のコツ
フランス語単語の暗記の次に労力を割くべきなのは面接対策です。
一次試験に合格してから本腰を入れて対策するのでもよいですが,日常の場面をフランス語で描写したり,ニュース等をみて思ったことをフランス語で言いなおしてみる訓練を頭の中で日ごろからしておくとよいです。
面接試験で問われることは,主にお題に沿って自分の意見を陳述することですが,当然過去問と同じ場面や質問が出ることはありません。
誰かに練習相手になってもらって過去問をなぞることも,もちろん形式に慣れるという点では効果的ですが,身の回りのいろいろな場面を描写し,自分の意見をとっさにフランス語で述べることを日ごろから意識しておかないといけません。
仏検準1級対策の勉強は「単語」と「話す」だけで大丈夫?
「単語」と「話す」はその他のセクションにも効果がある
ここまで合格の鍵は「単語」と「話す」だと説明してきました。
これは一次試験において単語暗記はリーディングとリスニング,面接対策はライティングにポジティブに影響するからです。
リーディングとリスニングにおいて意味のわかる単語が多いことは,そのまま正答率アップと回答時間の短縮に直結します。
ライティングにおいては,日ごろニュース等を見て自分のフランス語で物事を考える練習をしておけば,書くことが見当たらなくて困るといったことはなくなるでしょう。
フランス語単語の暗記とスピーキング以外の他の対策ももちろん必要
ただし単語と二次試験の面接対策だけをしておけば,一次試験は自然と合格すると考えてはもちろんダメです。
例えば一次試験には熟語や文法を聞いてくる問題もありますし,リーディングでは長い文章を短時間で読み切らないといけません。
この対策は大学入試の過去問やそのレベルに準ずる問題集が適しているかと思いますが,そこで一つでもわからない単語が出てくると,「単語力がまだ足りない。」と単語の暗記に戻りたくなってしまいます。
単語帳にすべてを託すのではなく,ある程度文脈から推測することも必要だと割り切りましょう。
ライティングについては内容もですが,構成が重要です。
「動物を動物園に閉じ込めておくことは容認できることか」といった問いに,自分の意見だけを書き連ねても高得点にはなりません。
説得力のある内容を論理的に書く訓練も必要です。
これも大学入試の仏作文の過去問がよい訓練になるでしょう。
また,パラグラフ構成等を学ぶのであれば難しめの仏作文の問題集を1冊やってみることも効果的です。
仏検準1級対策のポイントはフランス語単語の暗記と面接対策
仏検2級に合格出来ている人であれば,仏文法はある程度習得できていると思われます。
なので,準1級で足踏みしている方はもう一度,フランス語単語の暗記に愚直に向き合ってみるのが合格への近道です。
そして一次試験を無事突破したときのために,フランス語で身の回りの話題を話す練習をしておくのが良いでしょう。
フランス語単語は自分から努力しないと覚えられませんし,話す力も自分で意識しないと,普段の生活でフランス語が不要な人は,なかなか向上させることが出来ませんので辛抱強く頑張りましょう。
仏検準1級の取得を志した初心を勉強のモチベーションにする!
毎日フランス語単語を暗記して,面接試験を常に意識しながら生活していると,勉強に疲れて苦しいかもしれません。
そういうときは,なぜ仏検準1級その先の1級を取得しようと思ったのかを,今一度思い起こしてみると良いでしょう。
よく言われている仏検準1級・1級取得のメリットは,受験や就職で優遇措置を受けることができることですね。
仏検を取得すると、級によっては大学で単位修得や編入学試験の資格認定とされたり、大学での交換留学に向けた学内選考でも有利になる例が増えています。
更に1級を取得すれば、日本政府観光局(JNTO)が実施する国家資格「通訳案内士」のフランス語の筆記試験が免除されるようになりました。
仏検の資格は1回取ってしまえば生涯有効な資格ですから,自分の将来を変えると思って,受験日までは頑張りましょう!
特に留学予定があったり,将来フランス語圏でキャリアを積みたいと考えている人には絶対に取得しておくべき、身になる資格です。
まとめ
これから仏検準1級を受験する人は,単語の暗記に励むでしょうし,面接の対策もすると思います。
この記事では、単語力が準1級以上においてはひときわ重要であることと,面接対策は常日頃からの意識づけが必要であることを強調してご説明致しました。
仏検や難関大学の過去問等で実力を試しながら,「単語」と「話す」力に注力して勉強を続ければ,きっと仏検準1級合格を達成できることでしょう。